ごめんねハイデッガー

ハイデガーが読み勧められないので、他の本を先に読みます

【午後のロードショー】『タワーリングインフェルノ』を鑑賞しました

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タワーリングインフェルノ」1974年アメリカ。

ポール・ニューマンスティーブ・マックィーンの他にもO・J・シンプソンなどの豪華出演陣が眩しい。wikipediaによると1970年代パニック映画の最高峰だそうで、「エクソシスト」「ゴッドファーザー」を抜いた興行成績だったとか。

 

馬鹿が馬鹿を呼び、悪意が重なって地獄と化した超高層ビル、グラスタワーの物語。やっぱ火事に成ると高層ビルは怖いよなぁ。たまにニュースでそういうのやってるけど、大変だよな。13階から階段降りた事があるけど、大変だったしねぇ。

マンションとかを買う時って、施工部分では信用するしか無いもんね。姉歯建築なんて流行ったけど、まぁそう言うのは素人が見たんじゃ何もわからない。下手をすれば、図面と違ってフロアの部屋数が増えてたりするマンションだってザラにある。借地の上に建てられた物件を買わされた日にゃあ泣くしかねぇし、建蔽率だって60%越えてたら面倒な話になるよね。建つ前から地獄じゃねぇか。

 

「あぁいう時、俺は動揺しない自信がある」などとヒミズの住田みたいな事を考えるが、実際はどうにもならないだろうなぁ。映画の中の人間たちも、結局は我先にを諦めて状況を受け入れていく。そしてフラグを乱立させる。ただ、オーナーはそのフラグを握りつぶす。

「全員が助からない事だけは分かる」

 

オーナーの娘婿は蜘蛛の糸を体現してるな。アメリカにもそんなのはあるのか?カルネアデスの板的な感覚が奴らにもあるのかね、ってのは馬鹿にし過ぎか。70年代映画にしちゃあ、と言う感覚。40年後の今ならどう作るのかな、タワーは人種の坩堝でそこらへんにもドラマがありそうだよな。

 

パニック映画じゃないけれど、ダイ・ハード日系人オーナーのビルってんで、当時の情勢を反映した作りなんだろうな。いじゃあ今なら華僑のビルヂングなのかな。

 

 

別にヒーローになりたいわけじゃなし、なれる資格なんざ親父のキンタマ袋にもなかっただろう。俺はクズだ、せめて列を乱さないで生きようと思ってる。それなのに社会のみなさまは電車に乗る際は降りる客より先に乗り、つり革は捕まらず、スマホをいじる分だけのパーソナルスペースは確保しようとする。

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ぶつかられたら舌打ちをし、身を捩って睨めつけ、悪いのは自分じゃなくて世界の方だとツイートをする。なんだ、俺のことか。みんなそうやって世界の秩序を少しずつ壊して行ってるんだな。そうか、ヒーローはバイクに乗るものだ。満員電車になんか乗らないよな。例え乗ったって運転する側だ。

 

環状線を運転するってのはどういう気持ちなんだろう。回転寿司屋の板前全員が数寄屋橋二郎に勤めたい訳でもないんだ、環状線にだってロマンはあるんだろうな。俺は仕事に対するロマンも情熱も失いかけている。グルグルと回り続ける目の前の仕事に対して燃やすものがない。青臭い新人でもねぇのに、なんて残念な大人になってしまったんだろうか。仕方がない。そういうものらしい。きっと電車に乗ってる人たちも同じなんだろう。ツイッターやブログでいうか言わないかの差だろう。でもそれは大きな大きな差なんだろうな。仕方がない。今日も仕事にいくか。