ごめんねハイデッガー

ハイデガーが読み勧められないので、他の本を先に読みます

【午後のロードショー】『トロイ』を鑑賞しました

地震があった。一昨日の話だ。朝には緊急地震速報も鳴った。半分は空振りだった。だが俺はその速報で目を覚まし、メガネをかける事ができた。視力矯正ができるのは重要だ。目が弱い生物、よほどの暴力を兼ね備えていない限りは自然界に於いて淘汰される側だ。だからまずメガネをかけた。俺は死にたく無いんじゃ無い、希望しない死に方をしたく無いだけだ。

 

メガネをかけたが、逃げる荷物は何も準備できていなかった。何かを用意しようかとも考えたが、最終的にソンビ映画で見る様な装備を揃えないといけない気がしてきた。強力なグリルガードや金網のついたヴァン、チェーンソーなどの武器、水、火、ガソリン。マッドマックスだ。殺す勇気、見捨てる覚悟。誰がどう持っているって言うんだ。消極的なラヴ&ピース。盲目でも生きていけるだろうか。

 

f:id:just-like-a-rainbow-in-the-dark:20180107190425j:plain

トロイ(Troy)」2004年アメリカ。

ブラッド・ピット主演。トロイア戦争を元ネタに、歴史戦争映画っぽい作りになってる。史実っぽくしてるけど、これを史実だと思う人間って少なく無い気がする。実際はどうなんだろう。俺はフラワーボム運動を信じていた時期があったよ。可愛いものだろ。嘘だけどな。

この映画の世界(古代ギリシャ的な年代)は筋肉と動体視力だけがものを言う世界だ。まれに痛みに対して鈍感な……足に矢が刺さっても平気な個体がいる。現代社会でも「心臓に毛が生えている」と揶揄される人種がいるが、近い存在なんじゃ無いだろうか。どちらも獣だ。タフネス、俺のパラメーターで振り忘れたそれだ。

 

 どうでもいいんだが、ロックマンXのイーグリードステージの音楽と似てるよな。似てるってだけでパクりだ何だとは言わない。サンプリングかも知れない。JAMプロジェクトの「GONG」はRhapsodyの「Emerald Sword」だと言う話をしたら、ジャム好きの男に悲しそうな顔をされてから反省してるんだ。許してくれないだろうけど。

彼には将棋で負けた。序盤の振り飛車は良かったのに、気づいたら逆転された。何が問題だったのかは分からない。芝居稽古の休憩時間は、感想戦をやるには短すぎた。そうやって俺は何が失敗だったのかも分からないまま生きてきた。だから未だに善悪の分別もついていないんだ。

 

映画の中でブラッド・ピット一騎当千だった。または100人力だ。弱くなってしまったが、実際に千人は倒せないだろう。100人組手が現実的な限界だ。それでも強くて格好いい。神話に出てくる美しき人々、きっと司馬遼太郎が書いた「燃えよ剣」みたいに改変されているに違い無い。沖田総司はそして美少年になった。童歌を鼻歌でなぞって歩いたって恥ずかしくない剣士なのだ。俺は歩いているだけで職務しつもんをされるのだ。当時であったら辻斬りに遭ってもおかしくは無い。

f:id:just-like-a-rainbow-in-the-dark:20180107193640j:plain

なぜなら俺はアルベルト城間に似ているからだ。ハイパーメディアクリエイターにも似てると言われ、Mrビーンに似ていると言われ、俺は何なのだと言う思いが頭をもたげる。いや、俺はそう言う合成獣なのかも知れない。ダメな世界が俺と言う合成獣を産んだのだ。俺はパクり続け、サンプリングし続ける。何が正解かよりも何が失敗かを見る。回避する術はそれだけだ。正面衝突は避けなければならない。なぜならアルベルト城間に似ているからだ。

f:id:just-like-a-rainbow-in-the-dark:20180107194457j:plain

なぜ勇者になったのか、と聞かれたアキレス(ブラピ)は「選んだんじゃ無い、それ以外に道が無かった」と言った。俺もなぜ愚者になったのかは知らない。選んだ結果なのか、その選択に無自覚であったならそれは選択と呼べるのか。いや、自覚のなさも罪とされるべきか。年が明けても聖書配布教会は交差点に立ち続ける。ワインで罪が浄化されるなら、俺が下戸だとしても飲もう。俺の存在が消えないのであればな。