ごめんねハイデッガー

ハイデガーが読み勧められないので、他の本を先に読みます

【午後のロードショー】『トップガン』を鑑賞しました

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2018年2月8日放送。

トップガン(TopGun)』1986年アメリカ。トム・クルーズ主演。

 

見たことがない人もこの音楽を聞いた事があるのでは。いや、もうそうでもないか。30年前だもんな。最近はテレビでもあんまりこの曲を聞かないよな。とは言え、多分だけど戦闘機映画の頂点に輝く映画である事は間違いないんじゃないかな。最近の戦闘機映画事情は知らないけれど。

 

戦闘機映画とは言うけれどいわゆる青春映画でもあって、天才パイロットの天狗っぷりと粋がりが招いた事故と相棒の死(挫折)と復活……みたいな、まぁアニメでやったら1クールかかりそうな話なんだな。王道っちゃ王道だし、王道は強いよなぁと思う。

まぁとにかくトム・クルーズが格好いいんだな。真っ青のジーンズに真っ白い丸首シャツ、そんでワッペンだらけのG−1ジャケット、ティアドロップのグラサン。ライバルや相棒に身長で負けてるのに、格好良さは負けない。自信あるもんね、と言う感じが滲み出ているがその匂いもまた鼻もちならない感じでもないので、「うん、まぁ……」となってしまう。何だかだな。

 

午後ローらしからぬ名画なので無理に褒める事も無ければ、貶す部分も無いので無駄話をしよう。

 

飛行機乗りって言うのは病みやすいんだとカウンセラーの女は言っていた。飛んだら最後、もう二度と地面に足を着ける事が無いのかも知れない。そんな恐怖と戦い続けて、疲弊して、病んでしまうんだとそのカウンセラーの女は言っていた。戦闘機乗りに限った話なのか、それともジャンボジェットを飛ばすようなパイロットもそうなのかは知らない。また違う緊張を強いられるんだろう。

陸を歩き続けるとか、海なら泳げば助かるとか、そういう事でも無いんだろう。俺も飛行機に乗る時は毎回遺書を書こうと思っていたが、年に4回も長距離移動をしていると馬鹿馬鹿しくなってしまって、ついにはやめてしまった。現に今はこうして生きている(はず)だし、まぁ問題は無いだろう。

 

「あなたの手を握っても、いいですか」と軍属の男はカウンセラーの女に聞いた。女は不思議に思った。なぜそんな事を聞くのかと。なぜそんな許可を求めるのかと、女は俺に聞いた。「俺のような存在が、あなたに触れる事に対しての許可をくれと言う意味だ」と俺は答えた。女は小首を傾げた。きっと自分の存在価値に対する概念が違うのだろうと俺は思った。

もしかしたら、長い軍隊生活における癖なのかも知れない。ショーシャンクで、ブルックスと言う黒人(モーガン・フリーマン)が出所してからの仕事で、何をするにも許可を求めてしまうと言うシーンがある。そういう事かも知れない。

女は剃刀の様に細い目でオレンジ色の街灯を眺めながら何かを考えていた。俺にはよく分からない。車は北上して大きな扇風機の方に向かっていた。そんな夜があった。

 

俺もトリシティ155を買ったらG-1ジャケット着てやろうかな。