【午後のロードショー】『ダーティー・ハリー』を鑑賞しました
2018年3月1日放送
『ダーティー・ハリー(Dirty Harry)』1971年アメリカ。
クリント・イーストウッド主演。
まず人が死んでから始まる素晴らしい冒頭と、クールな音楽とセリフの無い映像で始まるオープニングクレジット込みの映像。ぶっ放すぜ44口径、伊達男はハッタリも上手くキメるんだぜ。何から何までクールだよな。男って感じがするぜ。琥珀色の人生、アラミスの香りだ。無駄に揺れないバッキバキに固定したショット、男の仕事って感じがするよな。やる事なす事全部がクールだ。問答無用でクールだ。
いやマジでちょけるところ無いし、ショットはいちいち格好いいし。クライマックス前の階段を降りるシーン、めちゃくちゃ格好いいシーケンスじゃない?撮影大変そうだなって思うけど、あれは格好いいよ。PVではありえない、映画としてのみ発生する撮影であり、成立する格好良さなんだよな。
階段のシーンとは逆に、セリフを徹底的に必要としないシーン構成も多くて、やっぱ格好いいんだ、それが。映像、って感じでグッとくるよね。そうなってくると銃撃戦が少なくたってグッと引き締まってくるんだな。格好いい、と言うのはこう言うんだぜってなのが良い。
敵さんはベトナム帰還兵と言うことで、その問題はこの頃の作品の絶対的なポイントなんだよな。どう狂ってるかは描き方が色々あって、こうであったりランボーであったり、タクシードライバーであったりするんだけど。そこに関して何かを言える立場には無いからなんとも言えんが、いろんな壊れ方をした人間がいたんだろうな。それは辛いことだと思う。
Do I feel lucky? Well, do ya punk?
最高に格好いいセリフですね。山田康夫の声も好きですが、このセリフは地声で聞きたいですわ。明日は2だそうですよ、とハリーは思いましたとさ。